お墓に花を供える理由
お墓参りに欠かせないのがお花です。
みなさんは、どうしてお墓にお花を供えるのかを考えたことがありますか?
当たり前すぎたお墓とお花の関係を、少し考えてみましょう。
花は私たち人間の心を華やかにしてくれる
お墓参りに欠かせないのがお花です。
お墓に行くと、私たちはまず必ず掃除をします。
足元の草を抜き、石塔を水できれいに磨いて、お墓をピカピカにします。
きれいになったお墓に、元気な色とりどりの花を立てることで、どことなく心がすっきり洗われる気分にならないでしょうか。
花は、私たち人間の心を華やかにしてくれるものとして、世界中の人たちから愛されています。
お釈迦様も弟子たちに花を供えるように伝えていた。
約2600年前にこの世界を生きたブッダ(お釈迦様)も、死者には花を供えるように弟子たちに伝えていました。
国際的な仏教学の権威である故中村元氏が翻訳した『ブッダ最後の旅』の中で、入滅(にゅうめつ:息を引き取ること)直前のブッダの言葉が書き記されています。釈迦で弟子のアーナンダにこう言うのです。
アーナンダよ。世界を支配する帝王の遺体を処理するのと同じように、修行完成者の遺体を処理すべきである。四つ辻に、修行完成者のストゥーパをつくるべきである。
誰であろうと、そこに花輪または香料または顔料をささげて礼拝し、また心を浄らかにして信ずる人々には、長いあいだ利益と幸せとが起るであろう。
現代でもお墓参りをすると、花を供え、火を付け、お線香を焚きます。
2600年前のお釈迦様が、すでにそのような礼拝の作法を弟子に伝えていたというのですから、感慨深いものです。
お墓に供える花は造花でも問題ない
お墓に造花を供えてもいいのですか、とよく質問を受けます。 もちろん構わないでしょう。 普段お参りに行けない人にとっては、供えたお花が枯れてその場が汚れてしまう方が気になってしまいます。 普段は造花、お参りの時だけ生花を持参して供えてあげるのがいいでしょう。
お墓に供えるにはタブーとされる花
お墓へのお供えに決まりはないのですが、それでも避けた方がいいとされる花は次のようなものです。
- とげがある花
- 毒がある花
- においがきつい花
まとめ
いかがでしたか?
お墓をきれいにして、華やかな花を供えるのはとてもすがすがしいものです。
故人様の大好きだった花を手に、お墓参りに行ってみるのはいかがでしょうか。