そもそもお墓は何のためのもの?
突然ですが、そもそもお墓は何のためのものだと思いますか?
お墓は家族の伝統を重ねていく「終(つい)の棲家(すみか)」、つまり「家の根」となるものです。本来、お墓を建てるということは、家族の過去・現在・未来をつなぐ意味も込められています。何十年、何百年と長くその場に存在しお参りされ続けるお墓は、私たちに命を授けてくださったご先祖さまを供養し、現在に感謝し、未来にむかって家族の絆を深めるためのものです。日本人は、はるか昔から亡き人の幸せをひたすら願うため、また生きている人の心の寄りどころとしてお墓を建て、お墓参りをしてきました。
日本人にとって、お墓は
・自分や家族の身に起こった出来事をご先祖さまに報告に行く
・迷ったときに心を落ち着かせに行く
・ただひたすら感謝しに行く
そんな場所でした。
お墓はご先祖さまと対話できる大切な場所であり、脈々と続く家族の絆を確認しあう「尊いもの」として、ずっと機能してきたのです。現在でも、お墓や仏壇の前で亡き人の冥福を祈りご先祖さまを供養することで、ご先祖さまとともに生きる幸せを感じている方もいます。
宗旨宗派や地域性による多少の違いはありますが、「お墓は生者と死者の幸福の交換」という本質だけは今も生き続けているのではないでしょうか。