古来からの技術
今回はお墓ではなく神社の貴重な工事に携わらせていただきました。
社を改修されるとの事でその際に基礎石も修繕してほしいとのご依頼です。
まずは揚屋工事にて社を持ち上げます。
相当な重量のある社を古来からの工法でいとも簡単に揚げられる職人さんには脱帽です。
解体をする前にまずは、元の位置が分かるように墨で番号を書いていきます。昔の石は現場でパズルのように一つ一つ現場で加工していたので、その位置でしか使うことが出来ません。
ようやく解体作業に取りかかります。隙間を縫ってユニック車を使いながら進めていきます。重機が届かない所はあの手この手を考えながら順番にばらしていきます。
このような仕事をするといつも驚かせられることがあります。まずは重機がない時代に人の力だけで石を運んできた力量、そして電動工具が無い時代に手加工だけで石を製作した技術、またコンクリートを使わずとも耐久性がある工法で組まれた知恵、その全てが今では到底考えられないことばかりです。
このような仕事に携われることで、先人たちが築き上げられてきた伝統工法を肌で感じ歴史を胸に刻み、技術の研鑽に日々努力していきたいと思います。